アドバイスや提案で「〜したほうがいい」と言うときに You had better 〜 という表現を好んで使う人がいますが(昔の僕です… 笑)、実は失礼に聞こえてしまう場合があるので注意が必要です。今回の記事では had better の正しい使い方について解説します。
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had better の持つニュアンス
had better は一般的に「〜したほうがいい」と訳されます。この訳自体は間違いではないのですが、 had better には「〜したほういいよ(そうしないと良くないことが起こるよ)」というニュアンスがあることはあまり知られていません。
例えば「このケーキ試してみたほうがいいよ」と言うために You had better try this cake. と言った場合、実際は「このケーキ試した方がいいよ(食べないと良くないことが起こるよ)」という脅しのような印象のある響きになります。ケーキを食べないと良くないことが起こるシチュエーションというのはどんな時でしょうか?「私が一生懸命作ったケーキだから食べないと承知しないよ」みたいな場面はあり得なくはないですが、普通はあまり考えられないですよね。
ちなみに、アドバイスや提案で「〜したほうがよい」の意味で一番使いやすいのは should です。ときどき should は「すべき」の意味なので上から目線に聞こえるんじゃないかと心配する人がいますが「したほうがよい」の使い方もできる自然な表現です。
You should try this cake.
このケーキ試してみた方がいいよ
had better が使える場合
アドバイスや提案は should で言えるわけですが、中には had better が使える場合もあります。例を見てみましょう。
We had better get back to work.
仕事に戻った方がいいね。
この場合は、「仕事に戻った方がいいね(さもないと上司に怒られちゃうね)」もしくは「仕事に戻った方がいいね(さもないと期限に間に合わなくなるね)」といったシチュエーションが考えられます。
You had better leave by 9. Otherwise, you might miss your flight.
9時までに出発したほうがいいね。じゃないと飛行機に乗り遅れるかもしれないよ。
この例文は飛行機に乗り遅れるかもしれないリスクを懸念しているので、had betterと言っているわけですね
You had better bring your umbrella.
傘を持ってきた方がいいよ。
傘持ってこないと雨に濡れるかもしれないことを懸念している状況ですね。
had better に関する文法事項
(1)had better は短縮系にすることが可能です。
I’d better / You’d better / She’d better / We’d better など
(2)否定形は We had better not … となります。We had not better … と not を間に挟む事はできません。
We had better not smoke in the room.
この部屋でタバコを吸わないほうがいいね。(警報なるかもしれないし)
(3)疑問文は Had we better …? です。
Had we better put the money in the safe box?
お金は金庫に入れたほうがいいよね?(盗まれるかもしれないし)
さて、いかがでしたか? had better はニュアンスをよく理解しておかないと失礼な意味になってしまうこともあります。今回の記事を参考にして注意して使うようにしてください。
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