僕がオーストラリアに来て最初に就いた仕事はシドニーのDarling Harbourにあるfunction centreでのイベントスタッフでした。1000人ほど収容できるその巨大施設は好立地ということもあり連日のように地元企業のパーティーで賑わっていました。僕はそこでシャンパンやワインなどをお客さんに提供する仕事を任されたのですが、ある夜、いつものようにお酒を片手に施設内を歩いていると、綺麗なドレスを着た女性に次のように声をかけられます。
Could you top me up?
耳慣れないフレーズに戸惑いつつも、空になったグラスをこちらに差し出して催促するような女性の仕草から、その時はひとまずワインを注いで事なきを得ました。仕事終わりに携帯で調べてみると、やはり「グラスに注ぎ足してもらえますか?」の意味であることがわかりました。現地生活が長くなるにつれてこの Top up が頻出イディオムであることに気づきます。今回の記事では日本人が意外と知らないこの頻出イディオム Top upをどのように使えばいいかについて解説していきます
Contents
第1の意味:注ぎ足す
レストランなどの飲食店では、冒頭のシーンのように「飲み物を注ぎ足す」の意味で使います。
Could you top up my glass ?
グラスに注ぎ足してもらえますか?
また、次の例文のようにtop-upとハイフンでつないで名詞にすることもあります。数えられる名詞のため冠詞の a がつきます。
Can I have a top-up, please?
また、飲み物のシーン以外でも、容器に「液体を注ぎ足す」という意味でいろんなシーンに使えます。
I’m going to top up the fish tank with water.
水槽に水を注ぎたすね。
Let’s top up the tank.
タンクにガソリンを入れよう
第2の意味:チャージする
さて、このイディオム、実は全く違うシチュエーションでも登場します。SuicaやEdyと言った電子マネー、これをチャージする行為も実は top up です。オーストラリアではセブンイレブンなどのコンビニで電車用電子マネーカードのチャージができますが、その場合は次のように言いながらレジの人にカードを差し出せばOKです。
Could you top up my card ?
チャージしてもらえますか?
また、駅近くに設置されているカード券売機にも”TOP UP HERE”(ここでチャージしてね)といった表記があります。(※ちなみにcharge(チャージする)をこの文脈で使うのは間違いです)
アメリカでは表現が違う?
なお、この表現は主にイギリスやオーストラリアで使われるイディオムであることに注意。アメリカ人の同僚に top up について尋ねたところ、「意味はわかるけど自分では使わないな〜」とのこと。アメリカでこれに代わる単語は refill です。
Could you refill my glass?
私のグラスに注ぎ足してもらえますか?
そういえば、日本にもあるアメリカ系ファミリーレストランの”T.G.I.FRIDAYS”のメニューでは、おかわり自由ドリンクを”FREE REFILL”と表記していますね。
また、refill は先ほどの Top up 第一の意味だけでなく第二の意味でも同じように使えます。
まとめ
- top up の第1の意味は「(液体を)注ぎ足す」
- top up の第2の意味は「(電子マネーカードに)チャージする」
- イギリス、オーストラリアで主に使われる表現であり、アメリカでは refill が主に使われる
ぜひうまく使い分けてくださいね。
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