fuss という単語をご存知ですか?ぼくが初めてこの単語を聞いたのはアメリカのTVドラマのFriendsの次のシーンでした。(英語字幕を確認したい場合は歯車のマークの設定アイコンをクリックすると選択できます)
メリッサ(左の女性)はレイチェル(真ん中の女性)と一度ふざけてキスをして以降、恋心を抱いていました。それを知ったフィービー(右の女性)は「レイチェルとのキスはそんなにいいものなのか」と思い唐突にレイチェルにキスをして次のように言います。
I just wanted to see what all the fuss was about.
なんで大騒ぎしてるのか確認したくって。
(*動画中の4:28〜のフィービーのセリフです)
このfussあまり目立たないのですが、意外と日常会話に頻出する重要単語です。fussy や fussed と言った派生単語もよく耳にします。
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fuss の意味
fussを英和辞典で引くと大抵「大騒ぎ」と一言で説明されていたりすることが多いのですが、「大騒ぎ」と言っても楽しいパーティーのようなものをイメージすると意味が違ってしまいます。Cambridge Dictionary を引いてみると次のように説明されています。
a show of anger, worry, or excitement that is unnecessary or greater than the situation deserves:
引用元:Cambridge Dictionary
日本語に訳すと「その状況に相応しくない不必要もしくは過剰な怒り、心配、興奮」です。つまり「大騒ぎ」の正体は「状況に合わない過度なリアクション」と言えます。fussを使った例文を見てイメージを掴みましょう。
Can you please stop making a fuss about our breakup.
私たちの破局について大騒ぎしないでくれる?
Do you remember seeing long queues in front of bubble tea shops? I wonder what all the fuss was about.
タピオカティーの前に行列できてるの覚えてる?あの大騒ぎは一体何だったんだろうね。
(*queueはイギリス英語で「行列」の意味。アメリカ英語だとlineということが多い)
決して単なるパーティーのような大騒ぎではなく、何かに対して必要以上に騒ぎ立てる意味の大騒ぎのニュアンスなのがわかりますよね。
fussy や fussed はイメージを派生させて覚えよう
動詞 fuss
実はfussは動詞としても使えます。動詞の場合「やきもきする」とか「不要に騒ぎ立てる」の意味になります。
She is fussing about what to wear for her wedding.
彼女は結婚式で何を切るかについてやきもきしてます。
fussy
fussy は「小うるさい」「神経質」などの訳をされることが多いのですが、これもやはりつまらないことに騒ぎ立てるイメージで覚えるとよいでしょう。
My mother-in-law is so fussy about my son’s education.
私のお義母さんは私の息子の教育に小うるさい。
また、食べ物の好き嫌いが多いことにもよくfussyという単語が使われます。「ピーマンやだ!」とか「ニンジン嫌い!」とか騒いでるイメージが思い浮かびますよね。
She is a fussy eater.
彼女は好き嫌いが多い。
fussed
イギリス、オーストラリア英語では I’m not fussed というフレーズをよく耳にします。
先日、オーストラリア人の友人と夕食を一緒に食べに行くことになり、その友人に何を食べたいか尋ねたところ、 I’m not fussed. という返事が返ってきました。
fussedは「些細なことで騒ぐような」という形容詞になるのは容易に理解できますよね。したがって、否定形にして「些細なことでは騒がない」、つまり「何でもいいよ」「こだわりないよ」という意味のフレーズになるわけです。
Where do you want to go?
どこに行きたい?
I’m not fussed.
どこでもいいよ
まとめ
今回は fuss、fussy、fussed の使い方について解説しました。英英辞典は英和辞典では理解しにくい単語のニュアンスについて発見できることが多いので活用することをオススメします。今回の記事が学習の参考になったら幸いです。
なお、fuss を fussed(過去分詞)のように展開させるパターンが苦手な方は次の記事を一読してみると理解がはかどると思います。
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