slackという単語を聞いたことがありますか?日常会話で slack off(だらける)や Give some slack(手加減する)のようなイディオムの中でよく聞くことがあるのですが、それ以外の文脈だと馴染みのない単語ではないでしょうか。実は slack という単語自体の意味を知るとイモづる式にいろんな表現がイメージで理解できるようになります。
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slackってそもそも何?
slack の単語自体は形容詞「(ロープなどが)ゆるんだ状態の」を意味し、別の基礎単語だと loose に非常に近い意味です。slack を使った例文を見てみましょう。
The rope is too slack. You need to tighten it again.
このロープ緩すぎるよ。もう一回締めなおす必要があるね。
名詞「ゆるみ」の意味でも使えます。
There is some slack in these ropes.
これらのロープには緩みがあります。
slackを含む頻出表現
この「ロープのゆるみ」のイメージから発展して、slack を含んだ比喩的な表現がたくさんあります。
なお、slackという単語は「ロープ等のゆるみ」の意味で使う限りはきちんとした単語なのですが、これから紹介する比喩的な表現は全てインフォーマルな表現になります。
slack off
slack を動詞で使う場合はよく後ろに off がつき「だらける」「サボる」の意味で使われます。
I tend to slack off on Mondays.
月曜日はダラけがちです。
give some slack / cut some slack
直訳だと「ゆるみを与える」ですが「手加減する」「大目に見る」の意味になります。Give の代わりに Cut が使われることもよくあります。
You said you would clean your room this weekend.
今週末に部屋を掃除するって言ったじゃない。
I’ve been working for the whole week. Give me some slack!
今週ずっと働いてたんだよ。大目に見てよ!
slacker
slacker にすると「怠惰な人」の意味になります。
He gets up past noon and does nothing every day. He is such a slacker.
彼は昼過ぎに起きて毎日何もしません。本当に怠惰な人です。
pick up the slack / take up the slack
こちらは、ロープのゆるみをとってピンと張るイメージの表現で、「他人がやらなかった仕事をやる・補う」の意味になります。先ほどとは違い some slack ではなく the slack となります。「他人がやらなかったその仕事」と対象がはっきりしているからですね。
I needed to pick up the slack after Luke was ill and left early.
ルークが体調が悪くて早退した後、彼が残した仕事をやらなければならなかった。
slack-jawed
「(おどろきや困惑などで)口をポカンと開けた」の意味。jawは「あご」ですが、あごがゆるんだ状態というのは口が開いてると言うことですよね。
He stared at the scene slack-jawed.
彼はその光景を口をポカンと開けて見つめた。
まとめ
いかがでしたか?今回出てきた表現を最後にもう一度おさらいしてみましょう。
- slackの本来の意味は「ロープなどのゆるみ」のことを言う。
そこから発展した表現がたくさん存在する。 - slack off : サボる
- give some slack / cut some slack:手加減する、大目に見る
- slacker : 怠惰な人
- pick up the slack / take up the slack : 他人が残した仕事をする、補う
- slack-jawed : ぽかんと口を開けた
たくさんの表現がを紹介しましたが、slackのロープがゆるんだイメージを発展させるとよく理解できますよね。このように、単語の本来のイメージを意識するとわかりにくいイディオムの意味が鮮明になる場合というのが英語にはたくさん存在するので、覚えにくいイディオムに遭遇した場合は各単語をしっかり調べてみることをオススメします。記事が参考になったら幸いです。
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