「以上」「以下」「超」「未満」は英語で?

コロナウィルスの影響で、僕が住んでいるオーストラリアでも公共の場で他人と距離を保つように強く言われているのですが、先日こんな禁止令が出されました。ビクトリア州首相のコメントからの引用です。

…a ban with an on-a-spot fine of more than $1,600 if you breach it on gatherings with more than 2 people other than those in your household…

出典元:https://www.youtube.com/watch?v=YgPemPh8JPE(Nine News Australia / Youtubeより引用) 

日本語に訳すと『同居人以外の “more than 2 people” での集まりに対し、違反するとその場で “more than $1,600” の罰金のある禁止令』ということになります。

さてここで問題です。この禁止令において2人で集まるのは罰金の対象になるでしょうか?
正解は「2人は対象にならない」です。今回の記事では、日本人が誤解しがちな「以上」「以下」「未満」などの英語の言い方について解説します。

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more than 〇〇 / less than 〇〇

“more than 〇〇”という言い方は誤解している人が多いのですが「〇〇以上」の意味ではなく「〇〇を超える」の意味になります。したがって、〇〇に入った数字自体は含みません

The restaurant cannot accommodate a group of more than 8 people.
このレストランは 8人を超えるグループは座れません。

accomodateというのは「収容する」の意味で、レストランの文脈だと大きなテーブルに一緒に座れるニュアンスになります。more than 8 people は 8人は含みません。そのため 8人までは一緒に座れるけれど、9人以上だと一緒に座れない意味になります。

more than 〇〇 の反対は less than 〇〇 です。これも「以下」の意味ではなく「〇〇未満」の意味になります。したがって〇〇の数字は含みません

You are going to fail if the score is less than 50%.
スコアが50%未満の場合は不合格です。

この場合、50点はギリギリ合格ですが、49点の場合は不合格になるわけですね。

over / under
なお、more than = over 、less than = under に言い換えが可能です。

The restaurant cannot accommodate a group of over 8 people.

You are going to fail if the score is under 50%.

「以上」「以下」の言い方

“more than 〇〇” や “less than 〇〇” だとその数字自体が含まれなくなるのに対して、「〇〇以上」「〇〇以下」のようにその数字自体を含めるにはどのように言えば良いでしょうか。

一般的なのは、”〇〇 or more” や “〇〇 or less” という言い方です。

Our event space is available for groups of 20 people or more.
イベントスペースは20名以上のグループでご利用可能です。

Daily sugar intake for an adult should be 25g or less.
大人の1日の砂糖の摂取量は25g以下にすべきです。

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まとめ

最後に今回のポイントをまとめてみましょう。

「以上」「以下」「超」「未満」まとめ
  • more than 〇〇:「〇〇を超える」
  • less than 〇〇:「〇〇未満」
  • 〇〇 or more:「〇〇以上」
  • 〇〇 or less:「〇〇以下」

ちょっと細かいと思うかもしれませんが、今回のような緊急事態宣言の中では「2人」を含むかどうかというのがとても重要なポイントになりますよね。またビジネスにおいても重要になるシーンが多く想定できますね。記事が参考になったら幸いです。

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